芸能の仕事は「出会うはずのなかったものに出会える」――39歳で芸能活動を始め、ドラマやCMで活躍中の兼平由佳理さんにインタビューしました。

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 総合芸能学院テアトルアカデミーというと、「芸能界を目指すたくさんの若者・子どもが学ぶ場」……というイメージをお持ちの方も、少なくないかもしれません。

 ですが実は、40歳以上の男女を対象とした「シニア部門」というコースもあり、そこではたくさんの大人の方々が、さまざまな芸能の技術を学んでいます。

 以前は、シニア部門に在籍する二人の男性の方にお話を伺いました(芸能界を目指すのに早い・遅いは関係ない?働きながら芸能の世界に足を踏み出した二人の男性の物語)。

 そして今回のテアトルロードでは、ドラマ、CM、舞台などで幅広く活躍されている在籍生の兼平由佳理(かねひら・ゆかり)さんに、現在のお仕事や、生活との両立について聞いてきました。それでは、いってみましょう!

※記事の内容は公開時点のものです

39歳でテアトルに入り、芸能の仕事を始めるまで

今回はテアトルアカデミーに在籍中で、ドラマやCM、舞台などで幅広く活躍されている兼平さんにいろいろお話を伺っていければと思います。兼平さん、今日はよろしくお願いします!

はい、よろしくお願いします!

兼平由佳理(かねひら・ゆかり)
1967年生まれ、横浜市出身。39歳でテアトルアカデミーに入り、現在はドラマやCM、舞台などを中心に活躍中。これまでに『監察官・羽生宗一~毒ハブと呼ばれる男!!』(テレビ朝日系列)、『営業部長 吉良奈津子』(フジテレビ系列)、ライオンの「デントヘルス」CM、ゴスペラーズの「Angel tree」MVなどにも出演。2021年9月5日(日)@西荻ターニングにて『和塾公演 山本周五郎 鼓くらべ』に出演予定。

まず、兼平さんは39歳のときにテアトルアカデミーに入ったんですよね。率直に気になるのが、年齢的には「芸能の仕事をやってみよう」と思うのに少し勇気が要ったのではないかと思うんです。まずは、そのあたりの背景から伺えればと思うのですが。

私はもともと主婦で、30代に入ってから子どもを二人産んで、子育てをメインにクリニック受付のパートなどをしていたんです。結婚前の20代前半は、OLをやりながらモデル事務所に所属していたりもしていました。
30代後半になって子育てが少し落ち着いたタイミングで何をしようかなと考えていたときに、母から「長く続けられることを始めたら?」と後押しされて、「またモデルの仕事をできないかな」と思ってテアトルに入ったんです。きっかけは、雑誌のタレント募集の広告でした。
最初はあくまで「習い事」という感覚で通い始めたんです。

もともと芸能や演劇には、興味を持たれていたんですか?

子どもの頃にクラシックバレエと器械体操をやっていて「人前に出る」ということ自体はやったことがあったんですが、演劇の経験じたいはなかったんです。
そもそも私はいまだに「あがり症」で、いつも気後れがあるんです。テアトルアカデミーに入ってこれまでの10年は、それを克服したい! という10年だった気がします(笑)。

なるほどです。テアトルに入ってから、最初はどんなレッスンを受けていったんでしょうか?

最初は、『るろうに剣心』などで現役で俳優としても活躍されている小久保丈二先生の演技のレッスンを受けました。でも何もできなくて怒られ、それも何を怒られているのかわからなかったので常に恐怖でした(笑)。
ほかにも睦五郎(むつみ・ごろう)先生、ナレーションの高橋翔先生、映像演技の桑名湧先生、舞台演技の篠本賢一先生のレッスンを受けていったんですが、基本的にずっと怒られてましたね……。

「大人なのに怒られる」というのはなかなか大変な経験のように思います(笑)。でも兼平さんは、それでもレッスンを続けられていったんですよね。

最初は「モデルの仕事をしたい」「できたら、CMにも出られたらいいな」という気持ちだったんですが、実はモデルもCMのお仕事も、結局は「お芝居」ができないといけないんですよね。
だから「お芝居ができるようになりたい」「なんとかして上手くなりたい」という気持ちで食らいついていました。今になって思うんですけど、こんな全然できない女に対して、先生方はよくあんなに一生懸命教えてくださっていたな、と。

なるほど……。テアトルの先生方は、大人だからといって「お客様扱い」では全然なかったんですね。

「出会うはずのなかったものに出会える」芸能の仕事の魅力

兼平さんはシニア部門の在籍生のなかでも多くのお仕事をされてきたわけですよね。最初の頃は、どんなお仕事だったんですか?

最初はオーディションを受けて受かったCMのお仕事をやっていました。私、教育ローンとか住宅ローンとか、そういったCMに受かりがちなんです。お金に困っていそうな顔をしているのかも、と自分では思います(笑)。
そうやって地道にやっていくうちに、マネージャーさんがドラマのちょっとしたセリフのある役を持ってきてくれるようになって。そういうときは、オーディションではなくて書類選考で決まる場合も多いですね。

地道な積み重ねは、やっぱり大事なわけですね。兼平さんのお仕事のなかで、今まで一番大きなもので言うと、ライオンさんの「デントヘルス」のCMでしょうか?

そうですね。「デントヘルス」は、ずっと通して出ているものなので、一番大きいかもしれないです。

「デントヘルス」のCMの場合、どういうふうに決まっていったんでしょうか。

こちらもオーディションではなく書類選考でした。以前の現場でのお仕事のご縁でつないでくださったんです。私としては、どんな仕事でも楽しく、スタッフさんのお気遣いに感謝しながら、とにかく一生懸命できることをやろうという気持ちではやっているので、もしかしたらそれが良かったのかもしれません。
ただCMの場合、撮影の帰りはだいたい落ち込んで帰ることが多いです(笑)。「監督はOKを出してくれたけど、あの顔は絶対、納得してなかった顔だ」とか思ってしまうんです。他の方は「監督がOK出したんだったら、大丈夫だよ!」って言ってくださるんですけど……。

これまでたくさん仕事をしてきながらも、どうしてもネガティブが抜けきらないという兼平さん。

かなりネガティブなタイプというか(笑)。でも、兼平さん自身も「期待に応えよう」という気持ちでやってらっしゃるんですね。

そうなんですけど、それが良くないのかなって思うときもあるんです。もっと自然に力を抜いて楽しむことが一番だと思うんですけど、なかなかそういうふうにはできず……。力が入っちゃうことが悩みです。

なるほど(笑)。これまではドラマにもたくさん出られてきましたよね?

レギュラーで出ていたドラマだと松嶋菜々子さん主演の『営業部長 吉良奈津子』(2016年放映/フジテレビ系列)で、松嶋さんのお子さんを預かる保育園の保育士の役をやらせてもらいました。それもマネージャーさんが持ってきてくださったお仕事です。とても温かい現場だったのが印象的です。

今まででいちばん印象的だった現場については、いかがですか?

去年の朝ドラ『エール』(2020年放映/NHK)の終盤の117話に、ちょっとだけ出たんです。私自身が楽しみに見続けていたドラマで、全然自分の出番はないってわかってたんですけど、その日がクランクアップだったので、人一倍感動しちゃったんです。

『エール』は本当に素晴らしいドラマでしたけど、兼平さんが出演していた回は、まさに集大成的なシーンでしたよね。

『エール』は特に、コロナの状況になって家族も家にいることが多くて、みんなで見てた作品だったので、余計に響くものがありました。
単なる偶然でしかないと思うんですけど、ずっと見てた思い入れの強いドラマの最終回に出させていただくことがけっこう多いんです。
いつも「私、これが最後の仕事でもいい!」と思っちゃう。ミーハーなのはダメですよね、マネージャーさんに怒られちゃう(笑)。でも、なるべく出さないようにしてるんですけど、感動が溢れちゃうんですよ。

『エール』の素晴らしさを語る兼平さん。でも、わかります……!

いや、自分は『エール』を楽しく見ていたのでその気持ちはわかります(笑)。
ファンとして見ている番組に出られるというのも、このお仕事をやっているある種の「役得」なのかもしれないですよね。

実は、偶然の出会いから短編映画に出させてもらったこともありました。たまたま映画祭を見たときにいらっしゃった、上田慎一郎監督の短編映画に出させてもらったんですね。

おお! 上田慎一郎監督と言えば、『カメラを止めるな!』(2017年)で一躍有名になりましたよね。どの作品なんですか?

2014年の、『Last Wedding Dress』という短編映画です。

そのあと『カメラを止めるな!』で上田監督が有名になって、『Last Wedding Dress』も全国公開されて舞台挨拶に立たせてもらったりとか、偶然の出会いから経験できるはずのないことを経験させていただいただいたりもして。
自分の想像していなかった方向へ不思議なご縁が繋がる、そういうのも楽しんでいるところがあります。
「これをやりたい!」と強く思うよりも、仕事をやっていると思わぬ方向につながっていくのが、もちろん苦労もありますけど、この世界は面白いなと思うんです。

出会うはずのなかったものに出会える、ということですよね。

それはすごくあると思います。
今は作家の山本周五郎さんの朗読劇の公演を目指してやっているんです。山本さんは戦前から戦後の時代にかけての作家さんですけど、とにかく読み込んでみて、その世界にハマってみるというのも面白いな、と思うんです。

たしかに山本周五郎さんといえば、「山本周五郎賞」という文学賞があったりして名前自体はとても有名な方ですけど、「数十年前のヒット作家」というイメージなので、本屋さんでフラっと出会って手に取るということは、ちょっと想像しにくいかもしれません。

でも、実際に読んでみるとすごく面白かったりするんですよ。そういう、自分が出会うはずのなかったものに出会えるのが、すごく楽しいなと思います。いつもいい機会をいただいているような気がします。

「自信を持つ」ということの難しさと、乗り越え方

伺ってみたいのは、兼平さんは「あがり症」でいつも気後れがあるということでしたけど、それでもこのお仕事をできるようになってきたわけですよね。それはなぜなんでしょう?

私はやっぱり「演劇経験がない」というところで、演劇を経験されている方と自分を比べてしまって、気後れをしてしまっていました。
オーディションのときも同じで、やっぱりモデル事務所のすごくスタイルのいい方がいたりすると、「なんで私、ここにいるんだろう……」って思ってしまって、余計に表情が悪くなっていっちゃっていたんですよね。
先輩の方たちと話していても「オーディションに落ちても、役に合わなかっただけだから気にしないほうがいいよ」と言われるんですけど、ずっと気にしてます(笑)。

「オーディションは相性だから、落ちても気にしないほうがいい」というのは、これまで取材をしてきても、よくコツとしてお話に出てきていました。
でも実際には難しいとこともあるのかも……。演技でも、「技術よりもまず自信を持ったほうがいい」ということは言われますが、頭ではわかっていても、実際に自信を持つのってなかなか難しいのかもしれませんね。

睦先生の演技のレッスンを受けているときは、先生から「できてるから大丈夫。自信持ってやらないことがだめなんだ」と言われて、「そうなんだ」と思ったりはしたけれど……。
たとえば「この演技をやってください」と言われたときに、入ったばかりのときは「そんなこと絶対にできないなぁ」と思っていたんです。

「自信を持ったほうがいい」とわかっていても、それがなかなかできない。でも、どうすれば……?

「そんなの考えないで、今できる力でやればいいんだよ」と言う方もいるんですけど、私の場合は稽古とか、そういった積み重ねがないとなかなか自信に繋がっていかないタイプなんです。
オーディションに関しても、この10年で何十回、何百回とオーディションを受けては落ちを繰り返していったことで、最近ようやく「オーディション、楽しかったな」と思えるようになったので、「少し変わったんだろうな」と思うところも出てきました(笑)。

なるほど。それはやっぱりパーソナリティによるところはあるのかもしれないですね。
兼平さんの場合だったら、それこそ地道に積み重ねていくということが大事だった、と。

多分そうだと思います。やっぱり舞台のお仕事だったりを繰り返したことで、だんだん度胸はついてきたように思います。

ちなみに舞台のお仕事って、モデルやCMの仕事とはちょっと遠いように思えるんですが、舞台の経験もそちらに活きてきたりするんでしょうか?

私はいろんなご縁があって、震災をテーマにした二人芝居をやったことがあったんです。
稽古のときは演出家さんから「違う、違う」と言われ続けて、そのときはもう何が違うのか全然わからなくなって、泣いちゃったんですよ。
でも、そしたら「それでいいんだよ」と言われて。泣きたくなるようなお話ではあったので、そういった「不安」の感じが出せればいいのか、と。
ただ、舞台はまだまだ難しさを感じます。日によって自分の調子が違って、全然気持ちが入らないときもあります。それでも力技で、同じような感情の状態に持っていかないといけないんですね。

CMやドラマと違って、舞台だと自分のコンディションに左右されやすいってことなんですか?

舞台の場合はその公演を通じてずっと気持ちをつなげるのが必要にはなるかなと思います。
逆に映像の場合は細切れになっているので、一瞬でその気持ちの状態をナチュラルに再現することが必要になる気はします。
ただ、どちらももしかしたら「心を思ったとおりに動かせるか」という意味では同じかもしれません。そのあたりはまだまだ向上しないといけないな、とは思っています。

芸能の仕事を続けていくときに、大切にしていること

テアトルのシニアのみなさんは、芸能のお仕事と普段のお仕事や生活をどう両立させるのかも重要になってくるかと思います。
兼平さんの場合は、ご家庭とのバランスが難しいのではと想像するのですが、そのあたりはどうされていますか。

そもそも私はテアトルは「習い事」の感覚で、けっこう気軽に始めたんですね。
でも、一番最初の仕事がたまたま「始発で行って終電で帰る」というもので、「こんなに大変なんだ」と思いました(笑)。
だから仕事やレッスンのときは、違う場所に住んでいる母に来てもらって、子どもの面倒を見てもらっていたんです。
それに舞台が始まってしまうと稽古が毎日あったりするんです。撮影によっては泊まりになることもあります。でも、そうなったら今度は夫がやっぱり納得がいかなかったみたいで。

なるほど……。

やっぱり、自分が芸能の仕事と家庭のバランスが取れなくなってくると、夫が不満を溜めてしまうということにもなる。それは家でしっかりと話し合ってきました。
舞台だとなかなかお金を稼ぐということにはならないので、今は保育士の仕事もしているんですがそちらをちょっと増やして、芸能のお仕事を減らしたりとバランスの取り方を変えたりしました。
あとは事務所の方やマネージャーさんに相談してサポートしてもらったり、いろいろと助けていただきました。「子どもがいるので泊まりはダメなんです」と伝えたら、ちゃんとそれを叶えてくださったり、ですとか。

周囲との調整や擦り合わせは、大人としてはどうしても取り組まなければいけない課題かもしれません。

なるほど、そのあたりは一人で悩まずに相談をしてみる、というのもありなんですね。四六時中忙しくて気合いで乗り切る、というのも違いますものね。
今の兼平さんの生活は、バランスが取れてきているんでしょうか?

今は稽古が週2回あって、保育士のお仕事をして、土日は夫のために空けているという感じです。それも仕事かな(笑)。
バランスはたしかに取れてきてはいるかなと思います。そこはやっぱり、しっかりと周囲と話し合っていくしかないですね。

ちなみに芸能のお仕事を始められたときは、お子さんは小学生ぐらいだったんですよね。

そうですね、でもレッスンやオーディションは子どもが学校に行っているあいだに行ったりしていたので、特に芸能の仕事とのバランスが大変だと思ったことはないんです。
娘は私がテレビに出たりしていると友達にも言われるのが嬉しいらしく、「お母さん出てるね!」と言ってくれるんですけど、息子のほうは「俺は見ないよ、そういうのいい」って感じです(笑)。

難しい(笑)。

これは予測なんですけど、私が他の男性と夫婦の役だったりするのを見るのが嫌なんじゃないかなと(笑)。
でも仲間に聞いてみると、息子さんも協力して、一緒に見たりして楽しんでいる家庭もあるらしく、まちまちだとは思います。

それは、ちょっと面白いですね(笑)。
テアトルでは、レッスンだったりで仲間ができたりもすると思うのですが、どういう感じで仲良くなっていくんですか?

やっぱり同じものを四苦八苦しながら目指すというか、舞台を一緒にやるという共通の目標があって、お互い励まし合いながらやっていくという感じですね。

それはちょっと「部活」っぽいんですかね? 目標が明確にあって、しかも期間限定だから、期間がなく延々と続いていく会社とかよりも、逆に仲良くなりやすかったりですとか。

うーん……でも、完全にそうですね。内にあるものを見せて、お互いぶつかってるっていうのもあるのかもしれないです。
あと、テアトルにいらっしゃるみなさんって、すごく生き生きしている気がします。

それは前回、シニア部門の岩崎さん・山口さんの男性お二人に取材しても感じたことで、気のせいかもしれないのですが、目がキラキラしてる感じがしました(笑)。

そう思います。私の場合は、みなさんのキラキラが眩しすぎてダーク方面に行っちゃうことがあるんですけど。「ああ、私はなんでこんなに暗いんだろう」って(笑)。
でも最近は現場に行くと、「テアトルの人はいいよね」って言われることが多いです。そういう感じが伝わるのかもしれないですね。
やっぱりレッスンもいいですし、マネージャーさんもきちんとしていたり、そういう部分は長い実績で作られてきたものなのかなとは思います。

ちなみにシニア年代のタレントさんをたくさん抱えている事務所さんは、他のところでもけっこうありますよね。

そうですね。でもだいたい登録制で、レッスンまではやってくれるところは多くないかもしれません。
私はテアトルに入ったときは「どこの事務所がいい、レッスンの内容がいい」ってことはあんまり考えていなかったんですけど、いま振り返ってみるとレッスンの幅や料金に関しては、テアトルは一番良かったのかもしれないと思います。

おお、そうなんですね。
では最後になりますがまとめとして、兼平さんはシニア部門のなかでもたくさんお仕事を受けられてきたのかなと思いますが、それってご自身ではどういうふうに見てらっしゃいますか?

うーん、そうですね……実は私、「あ、あの人このドラマに出てる」とか「このCM出てる」とか、「あの人、演技上手いな〜」ってことが、気になることはあるかもしれないです。
そういう嫉妬とか悔しさだったりって、みんなが持っているものだと思うんですが、私はとにかく「そういうのは持ってない!」「私は誰とも競ってない、自分としか競ってない」って思ってやってはいるんです。だから、人と比べて自分が仕事が多いとかも、思ったことはなくて。

「嫉妬しない」「他人と比べない」というのはシンプルなようでいて、なかなか難しいところです。

自分で言うのは恥ずかしいですけど、やっぱり一つひとつの現場を、とにかく感謝をしてやっていく。たとえばメイクさんとかスタイリストさんって、俳優さんがメイク室に戻ってきたときに必ず心の支えになってくださるんですね。そうやってみなさんで一生懸命作り上げている現場なので、一つひとつ楽しんで、一生懸命やって、みなさんへの感謝を忘れないでいく、というのは大事なんじゃないかと思います。
それが私にできているかは、ちょっとわからないですけど。

なるほど。現場にいるいろんな人たちの仕事の一つひとつを、解像度高く見えていったほうがいいのかな、と思いました。
でもそれは、芸能の世界にかぎらず、全部の誰かが一生懸命やっていることに言えることかもしれないですね。
兼平さん、今日はありがとうございました!

 というわけで今回は、テアトルのシニア部門で活躍中の兼平由佳理さんにお話を伺ってきました。「自信が持てない」というときの乗り越え方、生活とのバランスのとり方や仕事への取り組み方など、「芸能」の仕事だけではなく多くのことにつながるお話が聞けたのではないかと思います。

 もしテアトルアカデミーへの入学にご興味をお持ちの方は、テアトルアカデミー本サイトでもさまざまな情報を公開していますので、ぜひ覗いてみてください。

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 また、この「テアトルロード」では、普段はなかなか知る機会のない「芸能」の世界のこと、「表現力」にまつわるノウハウ、そしてテアトルアカデミーの教育に関する情報を発信しています。よろしければまた見に来ていただければ幸いです!

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(取材・構成:中野慧/撮影:荒川潤)