芸能界にコダワリはありますか? 子役の父親たちが熱く語る「教育の場」としてのテアトル

芸能界にコダワリはありますか? 子役の父親たちが熱く語る「教育の場」としてのテアトル

特集記事

 この記事を開いた読者の中で、子供をテアトルアカデミーへ通わせようか迷っている「お父さん」――どのくらい、いますでしょうか?

 未成年の子供がタレントを目指すときに必要になってくるのが、やはり親の同意。そのときに、世の「父親」はどんな判断で、子供を総合芸能学院に送り出しているのでしょうか?

  エンターテイメント産業に関わる業種であればともかく、なかなか外からは見えづらいのが芸能界。社会人として色々と仕事をしていれば、タレントになるのだって、決して簡単な道のりじゃないことも皆さん、ご存知だと思います。
 ところが……なかなか、その辺りの父親心理を描いた記事は、インターネットを探しても見つからないようです。

平日の忙しい仕事の合間を縫って参加していただいた、お父さんたち3名です。

 そこで今回テアトルロードでは、普段は仕事をしながら、子供を「赤ちゃんモデル」として芸能活動させているお父さんたち3名に、インタビューをさせていただきました。
 取材の場では、「自分の仕事にも活かせる体験だった」という声、父親として子供と接する時間を作れた意義、そして子供の将来に良い影響を与える「教育の場」としてのタレント活動……などなど、なんとも社会人らしい視点の意見が次々に飛び出しました。

 それでは、ちょっと珍しい「子役」の父親たちによる座談会、ぜひ読んでみてください…!

まずは自己紹介から

今日は、「子役」のお父さんたちの声を聞くという、なかなか珍しい会です。さっそく皆さん、自己紹介をお願いできますでしょうか!

よろしくお願いします。赤ちゃんモデル所属花井昴(すばる)の父の花井一輝(はない・かずき)と申します。

子供は2018年の7月に、生後3ヶ月くらいで入学させています。前職はホテルマンで、今は鉄道会社に勤務しています。

森一悟(いちご)彩桜(さくら)の父親の、森祐樹(もり・ゆうき)と申します。

普段はIT企業で、SEをやっております。上の一悟が生後4ヶ月で入学させて、もう2年くらいですね。最近、妹の彩桜も合格をいただきました。

赤ちゃんモデル好凜子(よりこ)の父、菊池優友(きくち・ゆうすけ)と申します。

今は個人事業でITコンサルティングをやっています。2019年の4月に娘を入学させました。娘は2歳1ヶ月になるところです。

入学のキッカケ

まず最初にお聞きしたいのが、入学のキッカケは奥様と皆さんのどちらからだったのかです。

妻がWeb広告を見たのがキッカケでした。
私も親なんで、つねづね自分の子供はカワイイと思ってるんですね。だから、たぶんモデルになれるんじゃないか、と(笑)。

で、第三者から見てもカワイイかを確かめるために、オーディションに連れて行ったら、合格できて……「やっぱり」みたいな(笑)。

だいぶ子煩悩ですね!

でも、基本的には、「楽しそう」という気持ちです。子供が商品のパッケージに使われていたら、その商品を買い占めたくなったりするかもしれない(笑)。

私の場合は、子供雑誌を見た妻から「応募したい」と言われました。

当時ちょうど引っ越しをした頃で、妻も近所に友人がいなくてストレスが溜まっている状況だったんです。妻を外に連れ出すキッカケになったら……という気持ちが強くあり、同意しました。

私がWeb広告を見て「娘にやらせてみよう」と思ったのがキッカケです。

というのも実は、私自身が子供の頃、子役をやっていたんですね。

おお! 経験者だったんですね
ということは、子供さんにも同じ体験をさせてあげたい、と。

はい。本当に良い体験ができたんです。
挨拶の基本、コミュニケーション力、最後は自ら決める自立心……そういう自分が早いうちから学べたものを子供にも経験させたかったんですね。

やっぱり子役をやっていたことで得たものって大きかったですか?

学校でも、学芸会で先生が少し厳しくしたくらいでは、まったく驚きもしなかったですね(笑)。

……というのは冗談として。
今も仕事で活きているのは、例えば「事前の準備」です。本当はアドリブが苦手なんですが、前もって事前にシミュレーションして、「ここまで話が広がったらどうするか」みたいな対策を頭の中で立てておけば対応できるんです。
こういうのは、子役をやっていた影響ですね。

見た感じだいぶ、すらすらお話をされていますが……。

いえ、素は全然しゃべれない性格なんです。本当なら、こんなところに座っているだけでも、ビクビクしているくらいです。

でも、そういうときは頭を切り替えて、演技をすると上手く切り抜けられるんです。これも表現力の一つでしょうか。ぜひ自分の子供にも身につけてほしい能力です。

コンサルは緊張感あるプレゼンの場面も多いと思うので、それを「普段は喋りが苦手」とおっしゃる菊地さんがきちんと切り抜けているというのは、説得力ありますね。

僕も小学生の頃に、同級生で子役をやっていた友達がいたんです。彼女は結構テレビにも出ていたのですが、もう子供なのに礼儀正しいし、挨拶も凄くハキハキしていたんですね。

僕は前職もホテルマンで、ずっと接客業だったんです。でも、本来は口下手で人前も苦手。だから、今も仕事が終わった後に落ち込むことがあるんです。
テアトルに応募したとき、子供が彼女のようになってほしいな、という想いもありました。

入学して変わったこと

さすが、お父さん……社会人としての教育効果をかなり気にされているのかなと感じています。
実際、お子さんを入れてみて、変化を感じる部分はありますか?

私自身も社交的じゃないタイプで……もっと明るく、おしゃべりできる人間だったらな、と思いながら生きてきました。自分の子供には、そこは見習ってほしくなかったんですね。

ところが、息子は知らない人の家に行っても大はしゃぎです。
普通なら近所の子供と遊ぶのがせいぜいなのが、週に一度、沢山の子供と出会って刺激を受けているんでしょうね。

ウチはレッスンが始まると、部屋に小走りで駆け込んでいきますから、楽しいんでしょうね。

実際に自分の子供も、公園なんかで恐る恐る周囲の大人や子供に近づいていくんですが……気づくと、率先して自分が周囲を巻き込んで遊んでます。やはりテアトルの影響はあると思いますね。

自然に周囲の中心になっている感じですね。
お父さん自身の変化は、どうですか。普段は味わえない、華やかな体験をされているんじゃないでしょうか?

実は子供が「1年分の成長は~」という内容のポッキーのCMに出演したんですよ。

覚えてます。
あのCMの子供のお父さんだったんですね!

当時、百貨店に行ったら、自分の子供のポスターが並んでました。
すごく不思議な気分ですよね……これ、本当に自分の子供なんだろうか? と。

私は、「パニパニパイナ!」の収録が印象的でした。
プロが集まって一つの作品を作り上げていく収録の光景も凄かったし、なにより出演者の幼稚部の男の子の礼儀が感動するくらいに、しっかりしているんです。
もうこの年齢で、すでに社会人として自立している印象さえ受けて、自分の息子もこんなふうになれたら……と思ってしまいました。

テアトルアカデミーがキャスティング協力している幼児番組「パニパニパイナ!」。

礼儀の部分は、本当にしっかりと教わっている印象です。ウチの子なんて、まだ1歳半なのに、お辞儀だけは一生懸命やっていて……他の友達を見ているんでしょうね。

仕事をしている社会人の目線で見たテアトル

さすが、華やかな話がありますね。

……というところで、ここからが今日の本題です。
お父さんたちって、普段は社会人として立派に生活されていて、「芸能界なんてそんなに甘い場所じゃないよ」という認識も十分に持った上で、子供を入学させたと思うんです。
そのときに、父親としてどんなことを考えていたのかな? と。

私は、実はタレントとしては“舞台止まり”だったんです。でも、それでも子供に同じ体験をさせたかったのは、特に「自立心」を養わせたかったのがあります。

なるほど。自立心ですか?

もちろん社会では多くの人と協力して生きていくんですが、それでも最後に自分でやりきらなきゃならない瞬間は必ず来る。そのときに必要なのが、自分で決めて、自分で進んでいく能力だと考えています。

就活も、そうですよね。
普段からきちんと決めずに生きてきた子が、ある日突然会社を選ぶことなんてできないと思います。そのときに必要なのが「自立心」で、自分の子供には早くから、それを身につけてほしかったんです。

子供の脳がまだ柔らかいうちだから、確かにそういう能力が早くから定着しそうですね。

やっぱり自分で考える習慣は、すごく大事です。僕の父親は、高校の志望校でさえ「きちんと自分に納得の行くスピーチをしろ」と厳しく怒ってくるような教育方針でした。その経験は、やっぱり良かったと思います。

そういう社会人の視点で見て、特に印象的だった仕事はありますか?

先ほどお話しした「パニパニパイナ!」の撮影現場に入ったとき、プロの方々の連携を凄いと思う一方で……こうして色々な得意分野を持つ人が集まって一つのシステムを作ることは、実はSEの仕事にも通じるな、と気づきました。

そういう点は芸能界も、一般社会とは本質的に違わないと思いますね。だからこそ、撮影現場で「お願いします」と言われたら、きちんとした仕事を返さなきゃいけないと思えるし、それがやりがいにも繋がっています。

現場に行くと、一つ一つのステップにあれほど多くの人が関わることに驚きますよね。マネージャーの方のケアの仕方も凄くて、本当に安心して親子が参加できる仕組みも整っている。接客業に携わる人間としても、参考になる部分が多いです。

ちなみに、どういう部分が印象的でしたか?

僕が一番感動したのは、メリハリですね。
「はい、スタート」で、もうピタッと動きが切り替わる。あの緊張感は凄いですよ。

撮影現場のピリッとした雰囲気を熱弁する、花井さん。

接客業ってやっぱり疲れるので、気を抜くとダラッとなりがちなんです。後輩にもよく伝えるのですが、必要な場面で緊張感を持ってテキパキと動くことが、優れた仕事を生んでいく。当たり前のことだけど、それをきちんとやれるのが凄いですね。

撮影現場を見て、中途半端な気持ちではできないな……と、身が引き締まる思いをしました。

ただ、その経験をしているのは、まだ私たち親でしかないんです。ゆくゆくは本人がそういうしびれる場面を経験して、強くなってほしい。私の仕事にしても、日々そういうイベントはありますから(笑)。

やはり父親にとって「自立心」って、一つキーワードなんですね。

まあ、子供の世話が大変なんで、早いところ自立させて、「ひとりで電車やバスに乗って、学校に通ったり、遊びに出かけたりしてくれないかな」みたいな目論見もあります(笑)。

なるほど(笑)。

今思えば最初の2ヶ月の頃の苦労なんて、可愛いものですからね! 当時は3時間おきにミルク! おむつ! という感じで、そこにあのWeb広告が目に飛び込んできた事情もあります(苦笑)。

「自立して、もっとラクさせてくれー!」と。
これはこれで、男親の本音トークという感じで、参考になります(笑)。

子育ての大変さと、楽しさを語ってくれたお父さんたちでした。

まあ、私なんかも親が買ってくれた服を着てるだけの子供だったし、それをまた自分の子供にするのは面倒だなという気は……(笑)。
それに、上の子がもっと自立して、下の子の面倒をたくさん見てほしいという想いもあります。突然ある日、親がいなくなる可能性だってありますからね。

子供をタレントにしたいですか?

皆さんのお話を聞いていると、かなり子供の将来の可能性を色々と考えながら、入学させたように感じますね。

実のところ、自分のお子さんが将来、芸能界に入っていくことにコダワリはありますか?

妻とも最初に話したのですが、「子供が楽しんでいる限りは続けよう」ですね。

子役のお仕事は「プラスアルファ」と話す花井さん。
ちなみに途中からお子さんが膝の上に乗っていました。

もちろん多少は辛くても、その経験から自分なりに吸収して、なにかしら持ち帰って幸せになれるなら、それもありです。
でも、ただ辛いだけなら、やめたほうがいい。この道だけが生き方じゃないですから。

子供が辞めたくなったら、辞めればいいと思います。

ただ、そのときに「じゃあ、あなたがやりたいことは何なの?」というのは考えさせたいです。自分でやりたいことを見つけて、そっちをやりたいと言うなら、僕は応援していきますね。

子供が大人になったとき、必ずしも芸能界にいなくていいんです。
でも、どこの業界に行っても、ちゃんと世の中を渡り歩ける人間にだけはなってほしいですね。

自分自身も子役だった、菊池さんはどうですか?

他の業界に行きたければ、私のように行けばいいと思います。子供が自分で考えて決めることに、反対はしないですね。

たぶん、絶対に立ち止まって考える瞬間は来るんです。そのときに本気でやりたいなら、やればいい。

「売れるものなら売れてみろ!」と愛(?)の叱咤の言葉を叫ぶ、元子役の菊池さん。

ただ、辞めるときには「とりあえず苦しいから」みたいな理由では、あってほしくない。
その上で、ずっとこの業界に残るなら――もう最後に言えるのは「売れるものなら売れてみろ!」ですよ!

わかりました(笑)。
皆さん、やはり子供の意思があっての芸能活動、という感じのようですね。ただ、子供が自分の意思で考えられるタイミングって、なかなか難しいですよね。

今はまだ難しいので、これからですよね。まずは色んな経験をさせてあげて、その中で本当に自分がやりたいものを見つけてくれたらと思います。
やっぱり僕たちが願うのは子供の幸せで、その人生を応援していきたいんですよ。

父親としての意見

一社会人としての「男」視点の話を聞かせていただいたんですが、一方で皆さんにはプライベートの「パパ」としての人生もありますよね。
そこにも、きっとテアトルの生活は影響を与えたと思うのですが、どうですか?

子供との関わりが変わる大きなきっかけになったレッスンがあって、「子供と同じ動きを親もやって、子供が何を考えているのかを親が考える」というものなんです。
でも普段、子供が何を考えてるのかなんて、漫然としか見てないですよね。

レッスンで感銘を受けてから、どんどん仕事の合間に参加するようになった森さん。

正直に言って……特に父親は、あまり真剣に考えてないことが多いと思いますね。

でも、それを真剣に考える機会をもらって……僕は、自分の子供との接し方も変わっていきました。それからですよ、どんどんレッスンに足を運ぶようになったのは。今では週1のレッスンに7割は僕がついているし、仕事の現場にも基本的には僕が行っています。

ウチも、僕が子供をレッスンに連れて行っています。
というのも共働きなんですが、妻はフルタイムなので、シフト制の僕が昼に動きやすいんです。

本来は朝に出て朝に帰る生活なので、なかなか子供との生活リズムが合わないんですが、今はシフトの合間の休日に、子供のタレント活動に付き合うことで、濃密な時間を過ごせています。

あと、妻の生活にも変化が出ましたね。
妻が外に出て、沢山のママ友に出会えるようになったので、当時のストレスは消えたようです。おかげさまでテアトルに入学してから、夫婦の仲も良好です(笑)。

たぶん、30代や40代の男性って「働き盛り」で、ここでどれだけの成果を出せるかが自分の人生を決める……くらいの想いで奮闘している人が多いと思うんですよ。
だから、どうしても、つい子供のことを後回しにしがちな人は多いのかな、と。

この年齢の「赤ちゃん」に子役をさせると、親も同伴しないといけないので、子供とある意味で「強制的に」関わらないといけなくなるんです。

周囲で子供と遊べていない父親なんかも聞く中で、これだけ関係を深められているのは凄いことですよね。

やっぱり「日曜に遊園地へ行こうね」と話してても、少し重要な仕事で忙しくなると「また今度で」になりがちじゃないですか(苦笑)。

でも、赤ちゃんの収録でスケジュールが決まると、さすがにそういう訳にはいかない。僕もそこは大きいです。

自分の父親も夜遅くまで仕事をして、朝早くに出かける人間だったんです。

だから、ずっと父親になったら、子供といっぱい接したいと思ってきたのですが……テアトルは思いがけず、その良い「ツール」でした。

働き盛りのお父さんにとって、子供と関わる時間を確保する良いキッカケになっているそうです。

他の父親よりも圧倒的に子供との時間を深められているし、現場に行けば本当に素晴らしい体験ができる。「うらやましいだろ?」と思いますね(笑)。

最後に

今日は忙しい仕事の合間に、ありがとうございました。最後に、テアトルに子供を入れるか迷っているお父さんに、一言お願いします!

「入れずに後悔するよりは、入れて後悔しろ」――ですかね。

もちろん、お金で考え込む人はいると思うけど、少なくとも僕は子供も自分も良い体験ができています。

私も、本当に同じです。
実のところ、金額も月で割ったらそんなに大きくないですからね。この金額で体験できるものとしては、普通に見て相当に大きなメリットがあると思います。

僕自身は、子役のお仕事は「プラスアルファ」としか捉えていていないんです。本当に貴重なのは、子供が周囲の子と貴重な経験を積めることだと思います。もし、そういう考え方の父親で迷っている人がいたら、入学させてしまっていいと思いますよ。

私も同じです。
一つ付け加えるなら、もしオーディションの前に悩んでいるなら、まずは一歩踏み出して行ってみて、雰囲気を見てから決めるのでもいいと思いますよ。

オーディションは、タダですからね(笑)。

受かった後の見学も無料ですしね(※)。

(※編集部注)この記事が公開された2020年12月22日現在、COVID-19の影響で一時的に、レッスンの見学は中止しています。

親の使命として、子供に「選択できる環境を与えてあげる」というのがあると思うんです。

もちろん、まだこの年齢の子に選択はできないんですが、私としては娘にその環境だけでも与えてあげたいなと思っています。そういう意味でも、まずは一歩踏み出して、子供と一緒にオーディション会場に来てみるのはいいんじゃないかな、と思います。

文・取材・編集=テアトルロード編集部/撮影=中田智章